自分がインターネットに接続するようになったのは1997年末のことであった。自作絵を公開するHPを立ち上げ、絵描きさんリンク集に登録し、ごく希にやってくる感想メールや自前の掲示板を連絡手段として細々とHP運営を始めた。現在のこのHPの前身である。
そんなある日、リンクを申し込んだ先のとあるアマチュアお絵かきさんのHPに設置されていたチャットルームに飛び込んだのが転機となる。SNSなどない当時、ウェブチャットは公開の場でリアルタイムコミュニケーションが図れる数少ない手段であった。個人HP内のチャットルームはある程度趣味趣向が近い者同士が集まりやすい。加えて「テレホーダイ」適用時間になると一斉にネットに接続する当時の環境もあり、毎日23時になるとチャットルームには多数の常連が集まってくるのである。こうして、お絵かきさんとそのファンや友人たちが集まるコミュニティーができあがり、日常のチャットや絵の交換などを通じて互いの結びつきを深めていた。たとえばオフ会などをやろうと持ちかけるとあっという間に人が集まる場がそこにあった。

1998年夏コミケ初参加、そして初オフ会。次の冬コミでのサークル参加を目指しての作品作りもはじめた。当時はCG集がメインの出し物であった。
その頃、同人系やお絵かきさん系サイトの間では「メイドブーム」が急速に広まっていた。そもそものきっかけは今となってはよくわからないのだが、コミュニティーにいる絵描きさんの一人がメイド絵を描いて公開する。すると「とうとうメイドに転びやがってと」ほかのメンバーが囃し立てるのだが、気がつけばその人もまたメイド絵を描いているといった具合にじわじわと「メイド病」が蔓延していったのである。そして気がつけば全員が「やらかした」ようにメイド絵を描いていたという次第である。もちろん自らも感染してメイド道に墜ちたわけであるが。

こうして、メイドブームをきっかけに本格的にメイドにハマり、メイドを扱うサイトを渡り歩き、毎日のように関連記事を読み漁っていた。そこで見つけたとあるページの「街のメイドさんに会いに行こう」というフレーズが目に留まる。それは、実在する喫茶店や洋菓子店で見られるメイド服に似た制服を紹介するものであった。そして、それは当時住んでいた関西圏に数多く存在していたのである。チャットルームでその事実を伝えると、ならば現地に見に行こうという関西在住のメイド好きメンバーが続々と集まった。
かくして、街のメイドさんを見に行く「関西制服探検ツアー」が敢行されることになったのである。


2014.11
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