神戸を中心に大阪など関西圏に店舗があった洋菓子の老舗。デパ地下洋菓子コーナーのテナントとしてよく見かけたが、神戸元町や三宮には単独店舗が複数集中し、喫茶室を併設した店舗もあった。2000年頃より競合店との差別化を図って「神戸マイスター」の称号を前面に押し出した高級路線にシフトし、大阪などの店舗を閉じるとともに神戸北野のフーケ庵などの新しい店舗を開いた。しかし2014年11月に突然自己破産を申請して営業を終了してしまった。評判のよいお店ではあったが、阪神震災被災時の負債が経営を圧迫していたらしい。

洋菓子を専門にケーキ類と焼き菓子、生チョコレートなどが主力だった。2000年以降は焼き菓子に力を入れていたようで、贈答用パッケージ商品やインターネット販売が目立つようになった。喫茶室もあったが筆者は未利用なのでコメントしない。

黒のワンピースとフリルのついた白いエプロンという伝統的なメイド服のイメージに極めて近いものである。頭には三角巾を着用。袖はシンプルな長袖もしくは七部袖、スカートは膝丈ほど、白く目立つ襟は付け襟であると思われる。エプロンの胸部分には店名ロゴ「Fouquet」が入る。肩フリルはやや小ぶりで折り返しも浅く、ややのっぺりした感じである。なお、北野などにできた新店舗「フーケ庵」の制服はこれとは別タイプの制服(いわゆるギャルソン風)が使用されていた。

かつては大阪にも複数のテナントがあり、筆者も最初にフーケを見かけたのは大阪である。京橋駅の京阪モール1階にコカルドと並んで店舗があり、(当時の)コカルドの白メイドとフーケの黒メイドを同時に見られるということで仲間内でも有名であった。また大阪駅前の阪神百貨店などにも売り場があり、同売り場に居並ぶメイド服風制服の一角を成していた。2000年代に入ると上記の通り神戸周辺以外の店舗の撤退が進み、京阪モールにあった店舗も改装に伴って閉店してしまった。(跡地は現在ではコカルドの売り場の一部となっている。)その一方で神戸三宮や元町の店舗は残され、加えて北野などに新店舗ができたことから、神戸エリアに関してはフーケの店舗の密度が上がることになったが、店舗ごとにやや異なる特色を持たせていたように見受けられた。その後は特に大きな動きなく推移していたように見えたのだが、2014年の突然の閉店はまさに寝耳に水のことであった。


2015.02
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